（36） 反戦平和運動と、９１１陰謀論４　・・・　東京都知事選への飛び火（２）


（35）で、某「反戦平和運動家」氏の主張のおかしさを述べましたが、もう少し検討してみます。


�@　某氏の投稿：　再々訂正版）Re: 「赤旗」の浅野批判の誤謬について

　　　拙文の（４）の部分を再検討してみました。
　　　−−中略−−
　　　また、上記の演説で志位氏は、宮城県の「一人当たりの民生費、つまり福祉費は六位、最下位です」とも
　　　言います。
　　　しかし、志位氏の言う「一人当たりの民生費」は「県・市町村財政合計」から算出したものです。
　　　「県財政」から算出した「民生費割合」では宮城県は２０００年度で２位の位置をキープしています。
　　　 共産党は宮城県政のあり方を問題にしているのですから、算出の基礎とすべきは「県財政」の方でしょう。

　　　【民生費割合（単位：％）】（県財政） （民生費＝社会福祉費＋老人福祉費＋児童福祉費＋生活保護費）
　　　http://www.pref.akita.jp/tokei/xls/001404508200210000004.xls
　　　　　　　1990　　1995　　2000
　　　青森　 6.50　　 6.32 　　7.46（1位）
　　　岩手 　6.00 　　5.44 　　6.17（5位）
　　　宮城 　5.11 　　5.19 　　7.13（2位）
　　　秋田 　6.42 　　6.30 　　6.74（3位）
　　　山形 　4.50 　　4.82 　　5.65（6位）
　　　福島 　4.40 　　5.72 　　6.70（4位）
　　　※カッコ部分は便宜のため筆者が挿入しました。

　　　さらに、上記の演説で志位氏は、宮城県の「教育費も六位」と浅野県政を批判します。
　　　しかし、これも違います。「教育費割合」（県財政）によれば、宮城県は教育費については
　　　「六位」どころか１位です。
　　　（「教育費割合」（県財政）から「一人当たりの教育費」（県財政）を算出する方法については（４）参照）
　　　【教育費割合（単位：％）】（県財政）
　　　http://www.pref.akita.jp/tokei/xls/001404508200210000004.xls
　　　　 　　　1990　　1995　　2000
　　　青森　 25.31　 23.50　 19.47（5位）
　　　岩手 　24.92　 22.41　 19.98（4位）
　　　宮城 　25.43　 25.11　 26.37（1位）
　　　秋田 　21.08　 19.09　 18.04（6位）
　　　山形 　22.24　 19.32　 20.34（3位）
　　　福島 　25.60　 25.19　 24.66（2位）

　　　衛生費についてはどうか？　これも事実とは異なります。「六位」ではなく、５位です。
　　　もちろん、５位だからよい、という話ではありません。批判は正確な事実に基づいて行うべきだという
　　　延長の話として「六位」と５位の違いを問題にしているのです。
　　　（「衛生費割合」（県財政）から「一人当たりの衛生費」（県財政）を算出する方法については（４）参照）
　　　【衛生費割合（単位：％）】
　　　 http://www.pref.akita.jp/tokei/xls/001404508200210000004.xls
　　　　　　　1990　 　1995　　2000
　　　青森 　3.10　　 3.05　　 2.92（4位）
　　　岩手 　4.37　　 5.17　　 4.52（1位）
　　　宮城 　2.73　　 2.54　　 2.27（5位）
　　　秋田 　1.90　　 4.37　　 2.15（6位）
　　　山形 　3.45　　 4.19　　 3.97（2位）
　　　福島 　2.61　　 3.13　　 3.21（3位）

　　　以上、上記「赤旗」記事中、福祉費に絞って事実関係を見てみました。
　　　上記に見たとおり、事実に基づかない（統計指標の意図的な混同と歪曲）
　　　共産党の「浅野批判」は目を覆うばかりのものです。共産党とは、正確な事実関係に立脚して
　　　主張を構築する政党ではなかったのか？　 私たちは、共産党への支持、不支持に関わらず、
　　　そうした信頼感だけは共産党に対して抱いてきました。それがどうしたことか？


たしかに、http://www.pref.akita.jp/tokei/xls/001404508200210000004.xls では、一人当たりの各数値は、「県・市町村財政合計」として表記されています。
その意味では、某氏の主張は正しいように見えます。
しかし、上記の数値は各費目の県財政支出割合です。

一人当たりの県財政支出割合ではありません。

では、県財政支出割合を、さらに人口で割って見ましょう。

そうすれば、「一人当たりの県財政支出割合」を比較できる数値が求められるはずです。

http://www.pref.akita.jp/tokei/xls/001404508200210000001.xls　には、1995年、20０0年、2001年の
全国総人口に占める人口割合が記載されていますので、それで代用します。

【民生費割合（単位：％）】（県財政） （民生費＝社会福祉費＋老人福祉費＋児童福祉費＋生活保護費）
　　　　　　　1990　　1995　　2000 　　　　人口割合　一人当たり民生費割合
　　　青森　 6.50　　 6.32 　　7.46（1位） 　1.16　　　　6.43（2位）
　　　岩手 　6.00 　　5.44 　　6.17（5位） 　1.12　　　　5.50（4位）
　　　宮城 　5.11 　　5.19 　　7.13（2位） 　1.86　　　　3.83（6位）
　　　秋田 　6.42 　　6.30 　　6.74（3位） 　0.94　　　　7.17（1位）
　　　山形 　4.50 　　4.82 　　5.65（6位） 　0.98　　　　5.76（3位）
　　　福島 　4.40 　　5.72 　　6.70（4位） 　1.68　　　　3.98（5位）

【教育費割合（単位：％）】（県財政）
　　　　 　　　1990　　1995　　2000 　　　　人口割合　一人当たり教育費割合
　　　青森　 25.31　 23.50　 19.47（5位） 　1.16　　　　16.78（4位）
　　　岩手 　24.92　 22.41　 19.98（4位） 　1.12　 　　 17.83（3位）
　　　宮城 　25.43　 25.11　 26.37（1位） 　1.86　　　　14.17（6位）
　　　秋田 　21.08　 19.09　 18.04（6位） 　0.94　　　　19.19（2位）
　　　山形 　22.24　 19.32　 20.34（3位） 　0.98　　　　20.75（1位）
　　　福島 　25.60　 25.19　 24.66（2位） 　1.68　　　　14.67（5位）

【衛生費割合（単位：％）】
　　　　　　 　1990　　1995　　2000 　　　　人口割合　一人当たり衛生費割合
　　　青森　 3.10　　 3.05　　 2.92（4位） 　1.16　　　　2.51（3位）
　　　岩手 　4.37　　 5.17　　 4.52（1位）　 1.12　 　　 4.03（2位）
　　　宮城 　2.73　　 2.54　　 2.27（5位） 　1.86　　　　1.22（6位）
　　　秋田 　1.90　　 4.37　　 2.15（6位） 　0.94　　　　2.28（4位）
　　　山形 　3.45　　 4.19　　 3.97（2位） 　0.98　　　　4.05（1位）
　　　福島 　2.61　　 3.13　　 3.21（3位） 　1.68　　　　1.91（5位）


やはり、県財政支出で見ても、一人当たりでは堅実に６位の位置をキープしているようです


（県財政）から「一人当たりのＸＸＸ」（県財政）を算出する方法については（４）参照） の部分は、

　　　（「県・市町村財政合計」からの算出では、市町村の福祉のとりくみが低調であれば、県全体の数値も下が
　　　らざるをえません）。
　　　※なお、「民生費割合」（県財政）と県としての「一人当たりの民生費」はほぼ同値です。「民生費割合」
　　　（県財政）を見れば、県としての「一人当たりの民生費」もわかります。県民の１人当たり民生費（県財政）
　　　の算出式は以下のとおり。

　　　 　１人当たり住民税×県人口）×民生費割合）÷県人口＝１人当たり民生費 　−−（a式）


と以前の投稿で説明されています。他の福利費も同様の計算式としています。

なぜ、「民生費割合」（県財政）（％）と県としての「一人当たりの民生費」（￥）がほぼ同値（％＝￥）なのか教えて頂きたいところですが・・・

それはともかく、この方の説ではどうやら、県民の福利関係予算は、「住民税」収入だけで賄われているようです。

しかも（a式）の試算が投稿されていますが、使用されている「１人当たり住民税」は、「県・市町村財政合計」の値です・・・いやはや。

　　※後日、この「一人当たり住民税」による計算式は以下の様に訂正されましたが、再試算はされていないようです。
　　　 言葉だけの置き換えです。

　　　　　　県歳入総額×民生費割合（県財政）÷県人口＝１人当たり民生費（県財政）
　　　　　　（県歳入総額＝住民税+地方交付税+国庫支出金+地方債+その他歳入）

　　　 県歳入総額？・・・県歳出総額の間違いでは？

また、この計算式から、各費目の割合が一人当たりでない事もご存知のようです。
ならば、どうして一人当たりの計算結果を提示されなかったのでしょうか？

志位委員長の「一人当たり」という言葉を、それは「県・市町村財政合計」だからおかしい、「県財政」から算出せよと言うのは正当かもしれませんが、対して「一人当たり」でない数値を提示することが正当な事とはいえませんね。

ところで、某氏は志位委員長の「一人当たり」の数値が「県・市町村財政合計」からの引用であると確認されたのでしょうか？


いや、またもや

　　チョンボ

しましたね。


※最近の出来事

　　浅野氏が民主党の支援を受けるようですね。
　　担ぎ手がこんなじゃ、勝利も覚束ないって・・・どうやら御輿にも意思はあるようです。

　　"東京をプロデュース。2007" も大変だ・・・。


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